この記事で分かること
– なぜ「いい人」でいると苦しくなるのか
– 職場で舐められない自分になる具体的な伝え方
– 明日からすぐ使える「断り方」のテンプレート
こんにちは。メンタルサポートKの池永です。日々様々なことがありながら頑張って対応している労働者の方たちに向けて『自分軸』を育てていくブログの4回目ですね。今回のタイトルは【「いい人」を卒業して、職場で舐められない自分になる方法【アサーティブネスの実践】です。
気分を楽にして読んでみてください。下の方に今日から始める「小さなNO」30日間チャレンジも作ってみました。
あなたもこんな経験、ありませんか?
金曜の夕方、心の中で「また頼まれた…」とため息が漏れる。週末には家族と過ごす予定があるのに、断れず引き受けてしまう。そんなあなたは、いい人の仮面をずっとかぶっている状態かもしれません。仮面の下では、実は胸がドキドキ、吐息は深く、頭の中は「どうして私はいつもこうなるんだろう?」とぐるぐる。そんな日々を長く続けると、心身にも影響が出やすいものです。
こんな共通点、ありませんか?
1. 頼まれると断れない
2. 自分の意見をはっきり言えない
3. 「すみません」が口癖になっている
心理学的観点では、過度に協調しすぎる人ほどストレスが高まり、燃え尽きや身体の不調につながることがいくとも見受けられます。つまり、「いい人」でいることは、時に自分を犠牲にする選択になり得るのです。
「いい人」が生まれる心理メカニズム
交流分析では、自分の心の中に複数の自我状態があると考えます。その一つに「順応した子ども」があります。幼いころ、「いい子ね」と褒められると、そのイメージが無意識に刷り込まれ、「期待に応えなきゃ」と動き続けるクセがつくのです。つまり、嫌われたくない、認められたい、波風を立てたくないという思いの裏には、「本当の自分を出すと拒絶されるかも」という恐れが潜んでいます。
感情を長く抑圧すると、頭痛、不眠、胃痛など身体の不調として現れます。あなたの「いい人」は、実は恐れから作られた仮面かもしれません。
そんな状態を変えるために、アサーティブ(自己主張)の力を借りてみませんか?
多くの人は「人と良い関係を築くには“やさしさ”と“我慢”のどちらかを選ぶ」と思いがちですが、実は第三の道があります。それが、アサーティブ・コミュニケーションです。
3つのコミュニケーションタイプ
1. アグレッシブ(攻撃的)
– なんでできないの?と相手を責め、自分の要求を押し通す。短期的には効果があるかもしれませんが、関係が崩れやすい。
2. ノンアサーティブ(非主張的)
– 私なんて…と自分を抑え込み、相手に合わせてしまう。和平を保つ代わりに、後から大きなストレスや不満が蓄積します。
3. アサーティブ(自己主張的)
– 私はこう考えていますが、あなたはどう思いますか?と聞きつつ、自分も相手も尊重して対等な関係を築く。長期的には信頼が深まります。
相手との境界線を尊重し合うことは、健康な人間関係の要の一つで、アサーティブは、その実践です。

DESC法:自己主張の4ステップ
誰でもすぐに使える自己主張の型=DESC法を紹介します。
1. Describe(描写)
– 感情や判断を入れず、事実だけを伝える
– 例:「今週、3件の急ぎの仕事を依頼されました」
2. Express(表現)
– 「私は…」を主語にして自分の感情を伝える
– 例:「私は、この仕事量だと不安を感じています」
3. Specify(提案)
– 具体的な行動提案を伝える
– 例:「この2件は来週に回していただけますか?」
4. Choose(選択)
– 相手に選ぶ余地を持たせる
– 例:「もし急ぎでしたら、他の方に依頼することも検討できます」
残業を断るときのDESC例
課長:「この資料、今日中に仕上げて」
DESCで伝えると
「課長、今日は18時までに提出する資料があります。 このタイミングだと品質が心配です。この資料は明日の午前中に仕上げるのはどうでしょうか?もし急ぎでしたら、別の方法も検討してください」
責めずに、自分の事情を伝えられます。
申し訳ないを使わずに伝える工夫
多くの人は「すみません」「申し訳ないのですが」と言いがちですが、これは自分を下に見せてしまう言葉です。代替表現を使いましょう。
– 依頼を伝えるとき
お手数ですが、この件についてお聞かせいただけますか
– 断るとき
ありがとうございます。今回は◯◯の事情で見送らせてください
– 指摘するとき
こちら確認ですが、この数字は◯◯ではないでしょうか
注意点として、「すみません」「申し訳ない」という言葉を多用すると、自己評価を低く見せる思考が強まることがあります。相手への敬意と自分の主張を両立させる表現を心がけましょう。
本音を伝える力で、信頼される自分へ
アサーティブは「冷たくなる」ことではありません。自分と相手の両方を大切にする関係を築くための力です。本音を伝えられる関係こそ、最も誠実な優しさです。
小さな勇気が大きな自信へ
大きな場面で急にアサーティブになるのは難しいものです。まずは小さな「No」から始めてみましょう。1つ断ると、次は少しだけ抵抗が減るはず。

今日から始める「小さなNo」30日間チャレンジ
Week 1(練習期間)
– コンビニのレジで「袋は不要です」と笑顔で伝える
– ランチの誘いを1回断ってみる(例:「ありがとうございます、今日はちょっと…」)
– 会議で「少し考えさせてください」と伝える
Week 2(日常場面)
– 定時で帰る日を設定し、実行する
– 興味のない飲み会やイベントを断る
– 自分の意見を会議で1回伝える
Week 3(仕事場面)
– 急な仕事依頼には「スケジュールを確認してから返事します」と伝える
– 過度な押し付けには「少し時間をください。代わりにこうしたらどうでしょうか?」と提案
– 理不尽な要求には「それは難しいです」と丁寧に伝える
Week 4(振り返りと気づき)
– 断ったときの相手の反応を記録する
– 自分の気持ちや変化を書き出す
– 3つ以上、上手くいった事例を挙げる
ポイント
断ったときの相手の反応をよく観察してください。多くの場合、想像していたほど嫌な反応は返ってきません。むしろ「自分の意思を伝える人」として尊重・信頼されるケースが増えるものです。
本音を伝えるのは、あなたを守るための最強の武器です
「いい人」であることは優しさの表れですが、それが自分を犠牲にするための仮面になってはいけません。あなたの感情に正直でいることこそ、本当の優しさです。
7つの鍵で、舐められない自分へ
– DESC法を活用して、事実ベースで伝える
– 感情を伝えるときも、冷静かつ客観的に
– 相手に選ぶ余地を残す(YES or NO)
– 「申し訳ない」より「ありがとう」「助かります」に言い換える
– 自分の言葉で、自分を尊重して表現する
– 小さなNoから始めて、徐々に自信を育てる
– 完璧を目指さず、毎日の積み重ねを大切にする
最後に
こうした実践を続けると、じわじわと自分らしい生き方に近づく実感が生まれます。小さな勇気の積み重ねが、やがて大きな自信へとつながります。明日から、あなたらしい自己主張を一つずつ取り入れてみませんか。






